FIRE生活に暇を持て余している暇などありません
多くの会社員の方が夢見ているであろうFIRE(Financial Independence, Retire Early)
早期に会社を退職し自由な生活を送ることができる半面、「やることがなくて暇になる」と思われている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、実際にはFIREを達成した後の生活は非常に充実しており、むしろ多忙になることが多いのです。
FIRE生活は全ての時間を自分のためだけに使うことができるため、暇を持て余している暇などないのです。
今回は、FIRE後の生活が忙しくなる5つの理由について解説しましょう。
FIRE生活が多忙な理由 1:やりたい仕事は楽しい
退職し仕事から解放されるのは最高の気分ですね。
目覚まし時計をセットする必要はありません。起きた時間が朝です。
駅の階段をダッシュして満員電車に駆け込む必要もありません。
明らかに「とりあえず」で送ってきた不要なメールの返信を考える必要もありません。
ただの素晴らしい朝です。
遅めの軽い朝食を済ませて何をやるか。そう、仕事です。
多くの方がFIREを目指す理由の一つに「仕事が嫌だから」という理由があるでしょう。
しかし、本当に仕事が嫌なのでしょうか?
仕事ではなく、やりたくない仕事が嫌なのではありませんか?
FIRE生活を仕事をしないで遊んで暮らすことだと勘違いされている方が多くいらっしゃいます。
しかし、FIREの本質は仕事をするかしないかを自分で選べる権利なのです。
資産収入だけで安定的に生活費を賄えるのですから、趣味も兼ねた仕事でお小遣い程度を稼げれば十分でしょう。
そうです。自分のやりたい仕事は楽しいのです。遊んでいる暇などないのです。
FIRE生活が多忙な理由 2:自由にスケジュールが組める
FIREを達成すると、自分のスケジュールを完全にコントロールできるようになります。
会社員では自分中心のスケジュールを組むことはできません。
会社や他人の決めたスケジュールに合わせて自分の仕事を調整する必要があります。
みなさんも順調に自分の作業が進んでいる中で、議題もよく分からない謎の会議のために中断を余儀なくされたことはありませんか?
しかし、FIRE後の仕事は全て自分を中心にスケジュールを組むことができます。
やりたくない仕事は断ることができますし、他人のために大切な仕事を中断させられることもありません。
順調に作業が進めば朝から夜どころか早朝から深夜まで、作業に没頭することができます。
趣味も兼ねた楽しい仕事なのですから、会社員時代より働く時間が長くなったとしても、不思議はないでしょう。
FIRE生活が多忙な理由 3:仕事がゲーム化する
これはフリーランスや自営業の方には当てはまらないかもしれませんが、会社員として仕事をしていると企業の看板を前面に出して仕事をさせてもらえます。
たとえば月の給与50万円は自力で稼いだのではなく、有名企業の看板が有ってこそかもしれません。
逆に本当ならば月100万円の利益を上げるスキルがあるにもかかわらず、会社に給料を抑えられているのかもしれません。
その実力が試されるのがFIRE後の仕事です。
趣味も兼ねた仕事なので自分の得意分野なのですが、1年目のフリーランスが簡単に稼げるほど世の中は甘くはありません。
最初は小銭を稼ぐのにも一苦労です。
しかし、試行錯誤を繰り返し少しずつ収入が増えてきます。
自分の実力だけでお金を稼いだことがなかった元会社員は、これが楽しくてしかたありません。
もはやリアルシミュレーションゲームです。
お金を稼ぐためではなく満足感を得るため、ゲームが好きな方と同じように寝食を忘れて仕事に没頭してしまうのです。
FIRE生活が多忙な理由 4:新しい趣味に挑戦できる
FIREを達成すると、今まで時間がなくて諦めていた新しいことに挑戦する機会がたくさん訪れます。
私はなんとFP3級に挑戦しました。
結果はもちろん合格。3級は趣味レベルでも取れる難易度なのです。
投資や資産運用の知識は完全に独学でしたので物は試しで受験したのですが、
相続関連の問題には、これまでほとんど触れたことがなかったため苦戦しました。
試験前の1週間程度はライティングの仕事を少し減らして勉強時間を確保できたので、これもFIREによる経済的自由があるからこそです。
私の場合は資格取得でしたが、新しい趣味を試される方は大勢いらっしゃいます。
仕事以外でも多忙になるのがFIRE生活者の特徴かもしれません。
FIRE生活が多忙な理由 5:会社外のコミュニティで活動が増える
会社員として生活していると、どうしても会社中心の人間関係になりがちです。
気の合わない上司やいつも不機嫌な同僚とも、にこやかに接しながら仕事をこなさなくてはなりません。
取引先からの連絡は頻繁にあり、仕事が終われば楽しくもない職場の歓送迎会やプロジェクトの打ち上げが待っています。
会社員が多忙とはいえ、これでは時間をただ消費しているだけでしょう。
しかし、FIREを達成すると、同じ職場だからという理由だけで付き合っていた人たちとは離れ、
代わりに自分と価値観の近いコミュニティの人々と触れ合う機会が増えます。
たとえば英会話教室は休日を返上して学ぼうとする知識欲の高い方が集まっていますから、ちょっとした雑談も興味深いものばかりです。
お酒を飲むにしても自分の好きな時間に行きつけのお店に行けば、気の合う常連さんどうしで趣味や日常のちょっとしたイベントの話題で盛り上がれます。
そしてなにより、家族と過ごす時間をいつでも作れることを忘れてはいけません。
人間関係を家族と自分と価値観が合う人に限定できるのは、FIRE生活最大の魅力です。
FIRE生活に時間を無駄に消費している暇などないのです。
FIREの忙しさは『本当のやりがい』
ここまでFIRE生活が多忙な理由を紹介しました。
悠々自適、晴耕雨読の生活を夢見てFIREを目指されている方には拍子抜けしたかもしれません。
そうです。FIRE生活は忙しいのです。
しかし、この忙しさは苦痛を伴いません。
朝から深夜まで作業をこなし倒れ込むように眠ることもありますが、そこには『やりがい』があります。
ブラック企業が社員を搾取するために使う偽りのそれではなく、本当の『やりがい』を手に入れることができるのがFIRE生活なのです。
まとめ
FIRE達成後の生活は充実しており、むしろ多忙になる。
自分のやりたい仕事を選べ、完全に自分中心のスケジュールを組める。
会社の看板に頼らず、自分の実力を試すことができる。
新しいことに挑戦する機会が増え、リアルシミュレーションゲームを楽しめる。
自分と価値観の合うコミュニティでの活動が増え、家族との時間も大切にできる。
働かないのではなく、働かない選択ができるのがFIRE生活です。