日銀および財務省が「為替介入」を行う!と言い出し、実際に実行されています。
そんな相場状況の「株での儲け方」について、今回は解説します。
まずは「影響」を計測する!
為替介入が発生した時株価がどのように動くのか。
これをキッチリ押さえるが大切です。
一口に為替介入といっても、「円高を是正する介入なのか」「円安を是正する介入なのか」まちまちです。
ちなみに1998年に行われた介入は前者、2022年は後者での介入となります。
大切なのは、「介入が生じたとき、どれだけ為替レートが動き、株価にどのように影響するのか。」この値幅を抑えれば、投資勝率はぐっと上がります。
ちなみに2022年現在の為替レート相場でいうと、初期介入がマーケットインパクトがあり約5円の円高ドル安、以降のサイレント介入は0.5円前後の円高ドル安が生じている状況です。
それを受けて日経平均は下落、つまり為替介入の影響が一時的であると判断するなら買い、そうでない(為替介入は効果がある!)と考えるなら売り、という判断になります。
実際、効果はどうなの?
ここからは弊社の所感になりますが、今回の為替介入は「短期的には影響が出ますが中長期的には無意味」だと考えます。理由は3つ。
1つ目に、今回は「単独介入」である点。
例えばドル円なら「アメリカドル」と「日本円」という二つの要因が価格に影響するわけで、為替を一定方向に大きく動かそうと思うと日本とアメリカ、両国で介入をしないといけないわけです。そうでないから効果が薄い。
2つ目に「経済施策の相違」。
全世界が利上げしている中で日本は緩和を継続しているために、円が売られて他国通貨が買われています。
これがなぜかといいますと、ドルを持っていれば数パーセントの利息が付くからです。その国の安定度がある程度保証されているなら、だれでも高金利通貨を買いますよね?これは株式投資にも同じことが言えます。
こういった抜本的な部分が是正されてないのに小手先だけで介入に走っても無意味です。
3つ目が「予算」。
政府予算というのはある程度公開されているのですが、現時点で介入に使える原資を3分の1使い切ってしまっています。
もちろんこれを追加するなら話は別ですが、必死の介入にも関わらず、為替レートは元の水準に戻りつつあります。
一方で日経平均は下落中。ですので、短期目線で見ればチャンスかもしれません。
弊社ならどうする?
「金融商品を売らない投資と財務の専門家」として考えるなら、そもそも株式相場はリセッション入り、つまり中長期投資はあまり向いていないと考えています。
※数十年単位の超長期投資なら、話は別
ですが一方で、為替介入の影響は一時的+限界が近いと考えているので、のんびり日経平均ETFを積み立てて、ちょっと長めの短期投資(半年ぐらい?)でポジションを作っておこうかな、と考えています。
もちろん最近はほかにもいろいろと経済的な要因がありますので予断は許しませんが、本件に限って戦略を考えるならこの内容になります。
何事もシンプルが一番です。
※本投稿は筆者の個人的な相場所感であり、投資・運用の勧誘及び推奨、結果の保証を行うものではありません。あくまで参考情報としてご活用ください。
まとめ
介入があった時株価はどう動くのかをチェック!
今回の介入は、中長期的には無意味そう
半年後をベースに、ちょっと長めの短期ポジションを。
正直何がしたいのかよくわからない介入ですが、急激な円安ドル高に歯止めをかけるためのパフォーマンス的なものなのかな?と考えております。
それにしたってやり方があると思いますが、それは本項ではいいでしょう。
皆さんも移り変わる状況をうまく利用して、儲けられる投資家になりましょう。