【AI投資】AI銘柄筆頭Nvidiaの展望について

2023年はChatGPTが世間で話題となり、株式市場でもAI投資がブームとなりました。ChatGPT運営会社(OpenAI社)の大株主であり、自社製品に組み込んだMicrosoftを筆頭に多くの銘柄が株価を大きく上昇させました。

その中で一際素晴らしい業績を出し続けているNvidiaの業績と展望を紹介していきます。

目次

Nvidiaとは

AIを機能させるには処理速度の速いパソコンを使用する必要があります。NvidiaはAIに関連し、処理速度を最も上げられるグラフィックボード(GPU)を販売している企業です。

また、AIなど様々な開発環境を提供するソフトウェアも販売しています。

例えるならば、ゴールドラッシュ時につるはしを提供する業者の様な存在であり、AIブームの恩恵を最も享受している企業です。

Nvidiaの業績と市場評価

実際に、Nvidiaの業績変化を見てみましょう。

上図は、Nvidiaの過去4四半期(1年間)の売上高および粗利率をまとめた図です。

最新決算の2024年度第三四半期売上高成長率は、前年比+206%です。

つまり、昨年と比較して3倍以上の売上高を達成しています。Nvidiaは2023年11月29日現在、アメリカで5番目に大きな時価総額企業です。大型ハイテク銘柄の売上高成長率は、前年比+20%あればかなり大きな変化として評価されます。

上図は、2023年度第三四半期に提示された企業の来期売上高予想です。

来期も売上高の成長が加速し、前年比で+230.5%と強い数字が示されています。企業予想は直近の決算で毎期大きく上振れている事からより高い成長が予想されます。

引用:Trading View

上図は、Nvidiaの年初来日足チャートです。

年初来から+236.29%と大きな株価上昇が確認できます。

  Nvidiaの懸念事項

現在、Nvidiaの市場評価はやや頭打ち感があります。

理由の一つとして、10月にアメリカ政府が先端半導体を中国などの地域への輸出を規制する発令した事が挙げられます。Nvidia主力部門であるデータセンター売上高の20~25%(全体売上高の16~20%)は、中国から得られています。今後の成長性に影を落とすと予想している投資家が少なくありません。

しかし、各金融機関アナリストは決算後にターゲット株価を上昇させるなど懸念は小さく捉えています。

Nvidiaも前回および今回決算後の電話会議にて他取引の成長性によって相殺される見通しと回答しています。10月以降に影響が出るため、来期決算まで見通しは確定しませんがAI需要は強く、予約待ち状況を考えれば売り先は多くあると予想されます。また、数カ月経過する頃には対応製品の生産が予想されており、高い成長性の継続も十分考えられます。

 Nvidiaの競合他社

AIブームの恩恵を受けているのはNvidia一社ではありませんが、競合他社はそこまでの業績が出ていません。GPUを製造しているAMD社の業績を確認すると下記の通りです。

上図は、AMDの過去4四半期(1年間)の売上高および粗利率をまとめた図です。

前四半期比+8.2%と改善の兆しが見えるものの、Nvidiaほどの成長は確認できません。この理由は、Nvidiaの提供するソフトウェアが影響していると言われています。ハードウェアとソフトウェアの両面でサポート出来るNvidiaは競合他社と比べて強みがある事が今の強さに表れています。

 Nvidiaの展望と株価評価

Nvidiaは輸出規制問題による懸念が短期的にありますが、強い需要の継続が予想されます。懸念事項が来期決算で払拭されるまで投資家の腰が重い状況が続きますが、高い成長性は非常に魅力的です。

また、業績以外に株価の展望を探る上で評価基準を確認していく必要があります。最もポピュラーな指標はPrice Earnings Ratio(PER)です。Nvidiaの向こう12カ月PERは24.7倍、競合他社のAMDの向こう12カ月PERは37.2倍です。その他、大型株のハイテク銘柄であるAppleは28.9倍、Microsoftは33.7倍です。

Nvidiaは歴史的にも相対的にもPERは低く、割安感がある水準です。業績も問題なく、市場評価で割安に放置されていると考えることもできます。

ただし、割安だから株価が評価されるとは限らないため、株式投資は難しいと言えます。直近Nvidiaの株価は指数連動性が高く、自立した推移でない日が目立ちますので再評価されるかが株価の分かれ目です。

まとめ

NvidiaはAIブームで最も恩恵を受けている企業であり、今後も高い成長性が期待できます。輸出規制問題懸念はありますが、割安感がある株価で推移しています。市場評価が正当化されると思う方は投資検討しても面白い銘柄かもしれません。

この記事は投資経済マーケットについて学習および解説をすることを目的に作成されています。 投資や運用の推奨および加入や結果の保証を行うものではございません。 参考資料としてご 活用いただき、 運用う行う場合は自己責任 でお願いたし ます。

URLをコピーする
URLをコピーしました!

この記事を書いた人

本メディアを運営する「金融商品を売らない投資と財務の専門家」、BFPホールディングスです。

投資や財務の学習・計画補助・コンサルタントをご希望の方は、「こんなこと相談していいのかな・・・?」とお悩みになられる前にご連絡ください。

目次
閉じる