その銘柄、外国人が持ってますか?

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日本株に資金が入っているといわれる

TOPIXの3か月チャートです。

2023年春以降、日本株市場が活況で好調です。

チャートは確かにそうだよねと思わせてくれます。

出典: www.nikkei.com

一方で、「持ってる銘柄の株価がさっぱり上がらない」というコメントをSNSなどで見聞きします。

そういう方にぜひ確認していただきたい数値があります。

「投資部門別売買状況」

東京証券取引所は、原則毎週「投資部門別売買状況」を公表しています。

「投資部門」は「法人」「個人」「海外投資家」といった区分に分かれています。

出典: https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/investor-type/index.html

日本株の主なプレイヤーは海外投資家です。

この表は2022年4月〜12月末の売買金額一覧です。

東証プライム市場は売買金額の70%以上を海外投資家が占めます。

一方個人は20%程度です。

つまり、日本株取引において海外投資家の存在を無視するわけにはいきません。

出典:https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/investor-type/co3pgt00000058bj-att/stock_val_1_y22.pdf

今年4月以降の外国人投資家の売買金額(買いと売りのネット)を一覧にしました。

参考のために、スタンダード市場とグロース市場も載せています。

プライム市場ではこの6週間で約3兆円の買い越しですが、他市場は外国人投資家が売り越しています。

他市場銘柄であれば、株価がいまいちであっても、当然といえる状況です。

出典:東証「投資部門別売買状況」より筆者作成

市場と株主構成を確認

今更と思われるかもしれませんが、自分が保有する銘柄がどの市場に所属しているかと外国人持ち株比率を確認しましょう。

市場は簡単でしょう。

外国人持ち株比率は、有価証券報告書でも確認できますし、東洋経済新報社「会社四季報」等でも大まかに確認できます。

出典:ブリヂストン 2022年12月期有価証券報告書

出典:マネックス証券

スタンダード市場やグロース市場銘柄には、この外国人持ち株比率が5%以下の銘柄が少なくありません。

言い換えるとそのような銘柄は外国人投資家にほとんど知られていない銘柄とも言え、外国人投資家の資金が入りにくい銘柄です。

投資家の資金が入らないようであれば、いくら割安になっていても買われにくいです。

筆者は 日頃から大型株投資を提唱しています。

例えば日本人が「米国株投資」と言って頭に浮かぶ銘柄はアップルやマイクロソフト、アマゾンといった銘柄でしょう。

立場を変えて外国人が日本株といえばとまず思い出す銘柄はソニーやトヨタ自動車、ホンダといった銘柄です。

スタンダード市場やグロース市場銘柄であることはレアです。

例えばソニーの外国人持ち株比率は6割近いです。

ですから、外国人がまず買う日本株は日本の知名度がある大型株なのだと知っておきましょう。それは売られすぎた時のリバーサル狙いでも同様です。

日本株投資でリターンを追求するならば、難しく考えず、シンプルな大型株から銘柄選択すべきと考えます。

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この記事を書いた人

大学講師兼投資ライター
システムエンジニア->証券アナリスト->地方公務員->セミリタイアな中小企業の嘱託研究員->大学講師

CFP、FP1級、日本証券アナリスト協会認定証券アナリスト保有。
TOEIC950。MBA取得済。投資歴31年余り。

システムエンジニア時代に投信売買システム、生命保険契約管理システムに携わり、それらのしくみにも精通。
趣味はサッカー観戦(川崎Fサポ)、旅、読書、野菜栽培、フラワーアレンジメント。
がんサバイバーでもある。

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