インデックスファンドで世界経済に投資するだけが投資ではない。
2024年1月から新NISAが始まりました。
新NISAを利用した投資は、利益にかかる税金が非課税という大きなメリットがあるため、
これを機に全世界株式やS&P500に投資するインデックスファンドを通じて、世界経済への投資をはじめた人も多いことでしょう。
しかし、すべての人にとってインデックスファンドの積み立てが最適な投資とは限りません。
メディアやSNSで頻繁に紹介されているからといって、自分に合わない投資先を選んでしまっては、大きなストレスを抱えながら投資を続けることになってしまうでしょう。
たとえば投資そのものを楽しみたい人や大きな利益を得たいと考えている人には、インデックスファンドは向いていません。
また、老後資金を投資する50代や60代の方々は、資産を大きく増やすことよりも減少を抑えたいと考える人が多いでしょう。
この記事ではインデックスファンドのみへの投資が自分に合わないと感じる人たちへ、他の投資先を提案しています。
自分に合った投資方法を選ぶことで、よりストレスなく投資を続けることができますので、ぜひ参考にしてください。
投資の軸はインデックスファンド
まず、これから投資を始める方にとって、インデックスファンドを投資の軸に据えることは大前提です。
世界の人口は数十年にわたり増加が予想されており、それは世界経済の成長を意味します。
人口増加による世界経済の成長は株価上昇につながりますから、インデックスファンドに投資していれば、新NISAから投資をはじめた初心者であっても平均的な利益を得ることができるでしょう。
これならインデックスファンドを資産に組み込まない理由がありませんね。
とはいえ。前述の通りインデックスファンドだけに投資することが向いていない人も多くいらっしゃいます。
そのため軸としたインデックスファンドと自分に合った投資先を組み合わせることが重要になってきます。
投資を楽しみたい人は資産の一部に個別株を
現在、多くの方が推奨しているインデックスファンドの積み立て投資は、ほとんど手間がかからず本業に集中できる大きなメリットが有ります。
その反面、投資そのものを楽しみたい方には物足りないでしょう。
そうした方々にはインデックスファンドに加え、自力で選び出した個別株にも投資することをおすすめします。
世界中の企業に投資できる
大手ネット証券での個別株取引は取引手数料が無料の場合が多いうえ、東京証券取引所には4000社近くの企業が上場しています。さらに現在は世界経済の中心となっている米国の巨大企業にも手軽に投資することが可能です。
インデックスファンドだけに頼ることなく自力で企業の決算や各種指標を分析し、選び抜いた銘柄をポートフォリオに加えれば、投資活動がより楽しく充実したものになるでしょう。
インデックスファンドを超えるリターンが欲しい
より多くの利益を目指す人にとって、インデックスファンドのみへの投資は物足りなく感じるでしょう。
そんな人には一部の資金を自分で厳選した別のファンドに投資することをおすすめします。
自分で厳選したファンドに投資する
近年ではNASDAQの2倍の値動きをするレバナスや米国のビッグテック10社に集中投資するFANG+、半導体銘柄で構成されるSOX指数に投資する米国ETFなどがS&P500指数を大きく上回る成績を叩きだしました。
もしもこれらに続く銘柄を値上がり前に見つけることができれば、大きなリターンを得ることも可能になるでしょう。
インデックスファンドのリターンを上回るのは 難しい
ここまで個別株や自分でファンドを厳選する投資を紹介しましたが、確実に平均点が取れるインデックスファンド以外に投資することは、プロの投資家に戦いを挑むことを意味します。
彼らは人生の大半を投資にささげ高度なシステムを用いて銘柄を分析し、売買のタイミングを計っています。
新NISAを期に投資を始めた初心者が、本業や日常生活の片手間でファンドを分析したところで、満足のいくリターンを得ることはできません。
はじめは上手くいかず損失を出してしまうこともあるでしょう。
あくまでインデックスファンドを主軸に置いて世界経済の成長を取り込みつつ、サテライト的な投資先として自らが選んだ銘柄への投資に挑戦して下さい。
大きく減らさない投資をしたい
性格や投資方針がインデックス投資に向いていないのではなく、年齢的に向いていない人もいます。
多くの人が全世界株式やS&P500のインデックスファンドをおすすめしている理由は、たとえ大きな下落があったとしても、長期視点で見るといずれ回復が期待できるからです。
下落期間に買い増したファンドが上昇すれば、より大きな利益が得られるため一次的な下落をバーゲンセールと称する人もいるくらいです。
しかし、50代60代の人が老後資金のために投資を始める場合は、大きな利益を得るよりも暴落時の資産減少を少しでも抑えたいと考えるのが自然でしょう。
そんな方にはバランス型ファンドへの投資をおすすめします。
バランス型ファンドで資産を守る
バランス型ファンドは株式や債券など、値動きの異なる複数の投資先に分散して投資しています。
たとえばファンドの半分がS&P500のインデックスファンドで残り半分が米国債券といった感じですね。
これならば、たとえインデックスファンド部分が大きく下落したとしても、債券の価格が上昇すれば資産全体の減少を少なくすることができます。
もちろん下落が抑えられるということは、同時に期待できる利益も少なくなることを意味します。
しかし、これは割り切るしかありません。
期待できる利益はそのままに損失だけ減らす魔法など存在しないのですから。
まとめ
インデックスファンドのみへの投資が向いていない人がいる
投資の軸はインデックスファンドで世界経済の成長を取り込み、自分に合った別の投資先を組入れる
投資を楽しみたい人は個別株投資がおすすめ
インデックスファンドを超える利益を求める人は、自力で選んだファンドを組入れるのがおすすめ
個人投資家がインデックスファンドを超える利益を出すことは難しく、楽しむためや経験を積むためと割り切っての挑戦を
50代や60代の人にはバランス型ファンドがおすすめ
メディアやSNSが発信する情報に流されず、自分にあった投資先を選択しましょう。