【株価上昇IR特集】株式会社ユーグレナの取り組みと魅力

投資家に向けたIRと、広報及び取り組みを通して株価上昇を積極的に目指す魅力企業様についてのご紹介と分析記事を記載させていただきます。

目次

株式会社ユーグレナとは

株式会社ユーグレナ(証券コード:2931)は「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」を企業理念に掲げ、人と地球の健康を同時に実現することを目指しています。事業内容としては微細藻類ユーグレナの特性を活かし、栄養・環境・エネルギー・社会課題の解決に取り組んでおられます。

微細藻類「ユーグレナ(ミドリムシ)」を原料とする栄養食品が中心で、青汁といった健康飲料やサプリメントなどを展開している企業となります。

少子高齢化社会の進行に伴い、いわゆる「健康」というのは今後も注目が集まる可能性があり、非常に魅力的な事業内容の企業です。

また、まだ研究開発及び市場開発の段階ではありますが今後のエネルギー問題に取り組むための関連事業としてバイオ燃料にも力を入れており、非常に魅力的です。

取り組む・取り組んでいく株価上昇IR

ユーグレナ社では、経営陣が「業績向上を目指す」という意味で株価目標を設定した「株式報酬制度」を導入しています。具体的には、以下の株価達成時に報酬が解除される仕組みです

  • 株価1,200円:報酬の50%解除
  • 株価1,500円:報酬の100%解除

これらの目標は、過去5年間の株価の最高値(1,295円)や平均終値(844円)を上回る水準で設定されており、株主価値向上への強いコミットメントを示しています。

また本件に関連し、2024年の個人投資家向け事業説明会において2026年中に株価を1,200円以上にすることを目指すと公言しています。この目標達成に向けて、以下の施策を進めています。

  • バイオ燃料事業の商業化:マレーシアでのバイオ燃料商業プラントの建設・運営プロジェクトへの参画。
  • ミドリムシの生産効率向上:2025年2月にタンク培養でミドリムシの生産密度が10倍に増える成果を発表。
  • 新市場への参入:ミドリムシを原料とした肥料・飼料の開発や、特有成分パラミロンの販売など。

これらの取り組みにより、業績の改善と株価の上昇を図っていく意欲がある企業様といえるでしょう。

具体的取組①:個人投資家向け説明会と動画配信

これらの数値目標を明示化するだけではなく、事業説明会や決算短信の説明会といった従来の「IR情報を公開し、公式ページ等に投稿しておく」だけではなく、説明会などを動画に記録し、またいつでも視聴できるようにするなどして中長期的な固定株主の獲得と、数値目標と達成に関する取り組みを公開するなどして積極的にIR活動を行っておられます。

意図としては先ほどご紹介した株式報酬制度と連動させる形で積極的に投資家と対話・情報開示し、業績向上に努めていかれる所存であることが示されます。

具体的取組②:健康経営への取り組み

ユーグレナ社ではウェルビーイング(Well-being)の標語を基に、健康経営への取り組みと促進を行っております。

ユーグレナ社ではウェルビーイング(Well-being)とは、「幸福」「健康」といった言葉に翻訳されることの多い言葉で日本においては厚生労働省が、ウェルビーイングを「個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念」であると定義しています。

経済産業省の「健康経営度調査」(2014~2021年度)と財務データを用いた分析によると、以下のような健康経営施策が企業の利益率向上と関連していることが示されました。

  • 喫煙率が10%低い企業:売上高営業利益率が0.48%高い
  • 1人当たりの医療費が10万円低い企業:売上高営業利益率が0.53%高い
  • メンタルヘルス不調による休職者率が0.1%低い企業:1人当たり営業利益が3.9万円高い

これらの結果は、健康経営施策が企業の収益性にプラスの影響を与える可能性を示唆しており、健康経営を「行う・取り組んでいる」企業としての注目度はもちろん、健康食品等の主力製品を通じて今後、さらなる市場の拡大などが見込まれる可能性もあり、非常に魅力的です!

また当然、健康経営に取り組んでいる企業は取り組んでいない企業に比べ「従業員の安定性」、ひいては事業の安定性が強くなり、またリクルート対策や離職対策にもなりえるため中長期的な業績と株価の安定には重要なセクターであると言えます。

具体的取組③:AIの利用導入

業務効率と事業成長および従業員教育等に切っても切り離せない要因となるAIですが、ユーグレナ社では2018年、日本ユニシスと共同で、バイオ燃料用ミドリムシの屋外大量培養における生産量予測のためのAI活用に着手しました。

ハイパースペクトルカメラや各種センサーによるセンシングデータを収集し、AI解析エンジン「Rinza®」を用いて、天候や環境変化に応じた生産量の予測モデルを構築しています。これにより、生産管理の効率化とコスト削減を目指しています。

また2023年、ユーグレナ社はMEMORY LABと共同で、生成AIを活用した微細藻類ユーグレナの技術領域の俯瞰的調査を実施しました。この取り組みにより、従来の論文データベースでは見落とされがちな情報を効率的に抽出し、研究開発の戦略的意思決定に貢献しています。

生成AIを用いた研究領域の俯瞰的調査なども一部行っているという情報があり、社内外におけるAIの業務活動や今後の展開について、非常に注目が集まります。

その他、株価対策のIR

・自社株買い計画:なし

・株主優待:あり

・増配予定:なし

2024年12月末時点で、ユーグレナ株式を100株以上保有されている株主の方に向けて以下の優待を提供しています。

優待内容

  1. 割引クーポン券(2,000円分)
    • ユーグレナ公式通販サイト「ユーグレナ・オンラインショップ」で利用可能。
    • 税込3,500円以上の購入で、2,000円割引+送料無料。
  2. 株主優待割引
    • 健康食品・化粧品の都度購入:10%割引
    • 定期購入:30%割引+送料無料。

毎年3月に郵送予定の「第20期定時株主総会招集ご通知」に、割引クーポン券および株主様ご優待専用カタログを同封してお届けする形で、健康に興味がある株主や商品ユーザーの方にとっては根強い人気となる見込みです。

残念ながら自社株買いや増配といった財務的取組は現在はありません。ですが、こういった自社商品の優待は健康が注目される今後は株価を維持するために非常に良い取り組みと言えるでしょう。

業績分析

最後に、ユーグレナ社の業績分析です。

2022年から2024年にかけて、売上は増加しています。特に2024年は、サティス製薬グループの連結子会社化が売上増に寄与しました。

また2024年に営業利益が7期ぶりの黒字転換を果たしました。これは、事業のスリム化やコスト削減の取り組みについて成果が出た形であり、今後も継続が見込まれます。

今後の大きな売り上げが見込める可能性がある事業セクターとしては新素材「オーランチオキトリウム」の商業生産開始や、新しい化粧品原料「パラミロン原末」の開発など、製品ポートフォリオの拡充が進んでおります。

またバイオ燃料事業の進展についてですが、次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」が、クボタの小型クラスミニショベルに使用可能なバイオ燃料として承認されるなど、事業の商業化に向けた進展があるとのことで今後に期待です。

以上、IR対策を行っている注目企業の分析と紹介でした。皆様の投資の意思決定にご活用いただけると幸いです。

この記事は投資経済マーケットについて学習および解説をすることを目的に作成されています。 投資や運用の推奨および加入や結果の保証を行うものではございません。 参考資料としてご活用いただき、運用を行う場合は自己責任でお願いいたします。

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この記事を書いた人

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