不動産×スモールビジネス、海外でコンセプトシェアハウスを作った経験と考え方!

「不動産投資のキャッシュフローは魅力だけど、金利が上がっている!!」という方の選択肢は大きく分けて2つ、「物件を売却してキャッシュフローではなくインカムを重視する」か、もしくは「単純賃貸から脱却して、収益力を上げるか」です。

今回はその後者である工夫で収益力を上げる方法論と考え方について、実例を踏まえてインタビューを基に記事にさせていただきましたので参考としてご活用ください。

目次

なぜ海外で「シェアハウス」をしようと思ったのか?

思い立ったのは2017年頃、いわゆる「ノマドワークブーム」に乗っかり、「オフィスを構えないフリーランサー」、とくにITエンジニアの方などをターゲットにしたシェアハウスの運営を思いつきました。

当時、年初に約10万円のビットコインが年度末には100万円を超えるというバブリーな市況であり、そういったクリプト資産に注目する、自由を愛するIT関係の方が非常に多い状況でした。

こういった中で「賃貸の物件でシェアハウスを運営する」という事業ノウハウは日本国内で存在したため、「決済などを仮想通貨で集めることで、不動産投資+クリプト投資でダブルで儲けられるのではないか」と考え、企画したのが始まりです。

なので極論、海外である必要はなかったのですがある種、先進的な取り組みであったため日本よりも海外のほうがいろいろとやりやすいかな、と思った次第です。

あと、当時は改善し始めていたものの世界有数の治安が悪い国で、殺〇発生件数が世界1位という状況だったので、「安全」を売りにすれば儲かるかなと思った次第です。

儲かったのか?

結論から言うと「めちゃくちゃ儲かりました」

投下した資本は1年半で回収が終わり、その後は利益という感じですね。年間利回り60%が基本です。

多分2~3年で差し引き1000万円程度+αは儲かったのではないでしょうか。

現地決済通貨は米ドルか、仮想通貨で引き受けをしたのでそれが+αの分ですね。投下資本は生活費や娯楽費を差し引いても7倍ぐらいになりました。

ポイントはやはり「ハード面」。

ただ単に内装や家具だけで差別化をするのではなく、鉄板入りのドアや防弾ガラス、物理ロックを2重にしたドアなど、セキュリティで工夫の余地があったのがよかったですね。BFP社でやっておられる起業家シェアハウスのように、不動産を入り口にしてほかの事業に参入できればさらに儲かると思うので、私の場合は「安全」×「仮想通貨(決済)」でした。

あと、日本風に言うと住込み型シェアハウスだったので、「警備員として雇ったはずが強盗に変わった」なんていう不安な人員雇用をする必要がなかったのもポイントですね。

当時、現地ブローカーを通して労働ビザ / Visa de Trabajoで入国していたので、訓練を受けて許可申請を提出した後、自衛用の銃も所有できたのも大きかったですね。

逆にホスピタリティというか、そういったソフト面はほぼノータッチでした。

「ここは快適に、安全を買いながら過ごす場所!」的な。

乗っ取られた転機は?

上記のような現地ブローカー、パートナーと組んでやっていたのですが、ギャング犯罪(マラス)対策として2022年以降、ブケレ大統領の下で治安政策が急激に強化され、エルサルバドルの治安が急激に上向いてきました。

そうすると、いわゆるセキュリティの売りの訴求効果は減るのですが一方で、観光客は増えるのでさらなる収益増が見込めるわけですが、ここで現地パートナーが魔が差して、運営を乗っ取られてしまったんですね。

これはエルサルバドルに限った話ではないですが、世の中には契約書を紙きれとしか思っていない奴が一定数いて、かつ、裁判所で判決が出ても無視してしまえば痛くもかゆくもないんですよね。それをクライアントに知らせず、とりあえず裁判させて着手金をぼったくるのが悪徳弁護士の仕事なんですが、それはまぁいいです。

ともかく、そういった事情で現地パートナーに裏切られ、契約書があっても執行の力がなく、法の無力さを痛感することになったわけですね。

で、腹いせに施設でキャンプファイヤーして帰国するか、バトルするか、諦めるか、って選択肢の中で、過去にお世話になったBFPの土居社長に相談したわけですね。

それからどうした?

結論、相談後約1年で乗っ取られた施設をM&A形式で事業売却し、損切りではあるもののそれなりの現金を持って帰国できました。

法律でもなんでもそうですが、結局大事なのは執行能力、つまり「書類が整っているならそれを履行させることができる腕力があるところ」に売りわたして解決させる、という形式で着地させました。

結局この辺りは損得とリスクリターン次第ではあるんですが、そのまま諦めるのは悔しいまでも「害獣駆除」してまで施設を取り返す気にはならなかったと言いますか・・・。

とりあえず、今回の件で学んだのは

  1. 思い切って始めると儲けることができる
  2. 人は能力より人柄で選ぶ
  3. 人は変わるので、性悪説で準備をしておく
  4. 時には「腕力」も必要になる
  5. 同じ事業の売却でも、相手によって可否が変わる

ということですかね。

なので結論、「やってよかったけどちょっと備えが足りなかった。でも助かったな」という着地ですね。

これからどうする?

そうですね、とりあえずまとまった金をもって帰国してまして、現在はBFP社に顧問としてついていただきながら、民泊の清掃会社を運営。上記の経験で学んだ「事業売却」で現金化して、アパートなどの不動産を購入していくつもりです。

その不動産でシェアハウスをやるかどうかは・・・まだわかりません。現在の日本の相場だと、試算してみたのですがおそらく利回り14%前後。コンセプトシェアハウスならもうちょい行くかなと。

ただ、日本は平和ですが、海外でやってた時ほどコンセプトを出せるか分からないので二の足は踏んでます。あと管理を自分でやるとなると個人的に、自意識過剰かもしれませんが女性運営者だと訳の分からんおっさんが寄ってきそうでいやです笑

皆さんにお伝えしたいことは・・・そうですね。

説得力がないかもですが、「死なない範囲でやってみる」っていう、BFPさんの標語は実行していくのが非常に大事だと思いますよ!というところですね。

実際、年間利益としては生活費も込みで年利70%とかの事業を作れたわけですし、最後こそケチが付いたものの一財産になったので、こういう試行錯誤を繰り返す重要性は、文字通り身に沁みましたね。

一方で不動産賃貸業は、年利にすると7~15%と、ハイリスクな買取転売に手を出さない限りは正直事業としてはお話にならない水準ですが、そもそも賃貸業に求めるのは「安定とキャッシュフロー」なんで、リスク事業がやりたくなったら不動産賃貸業とは別に作ればよいかなと思ってます。

もちろん事業なんで、ピボットしたり投下した資本がすっからかんになるかもですが、そんなチャレンジを数回繰り返して1回当たれば大儲け!って形で動いていけるなら、いつか人生は開けると思います。

以上、経験シェアでした。もしよければお役立てください。

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この記事を書いた人

エルサルバドルにてセキュリティを売りにするシェアハウスを、ビットコイン+ノマドワークブームに乗っかって運営。
数年後、現地パートナーに裏切られて乗っ取られる。
縁故があったBFP社に相談・売却が無事完了し、帰国。その後は民泊の清掃代行会社を運営&売却で現金を集め、不動産投資デビュー。

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